基本的な考え方
1.制度目的をしっかり踏まえる
補助金計画書作りで最も重要なのは、「補助金の制度目的」を、頭の中にしっかり刻み込んで、作業をするということです。
例えば、ものづくり補助金・中小企業省力化投資補助金・中小企業新事業進出補助金、いずれもその制度目的に、申請者の「賃上げ」が含まれています。
この「賃上げ」は、単なる申請条件ではありません。この制度の重要な目的の1つなんです。
ですから、申請者にとって「雇用・賃上げ」の優先順位がそこまで高くないとしても、計画書自体は、「持続的な賃上げに取り組んでいく」ことが伝わる内容でなければなりません。
この3つの補助金に限らず、補助金の計画書を作る際には、制度目的をしっかり理解した上で、それに沿う取り組みであること、実現性が高いことを、しっかりアピールする必要があるのです。
2.審査基準も大切だけど…
補助金は、委託を受けた専門家などが、審査基準・採点基準に沿って、採点しています。
そのため、審査基準に沿った書き方をすることが大切です。まあこのことは、多くの人が理解しているかもしれませんね。
でも実は、各補助金、「審査基準」と同じぐらい大切なことが、別の場所に書かれていることが少なくありません。例えば…
ものづくり補助金
公募要領には、「事業計画書への記載事項」「事業計画書作成のポイント」という項目が用意されています。
これらは、たまたま参考様式にも記載があるため、知らなくても問題ありません。でも、そうでなかったらと考えると、なかなか怖いところです。
新事業進出補助金
この補助金は、もっと大変です。
公募要領には、審査基準以外に、「8.事業計画書作成の概要」というページがあります。また、公式ホームページ「資料ダウンロード」のところに、「新事業進出指針の手引き」「新市場・高付加価値事業の考え方」の資料があります。
これらをきちんと理解していないと、本補助金の計画書は作れません。
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高額な補助金ほど、書かなければならない項目が複雑になり、それに沿っていなければ、それだけで不採択になってしまうほどの内容も、少なくありません。公募要領も公式ホームページも、しっかりチェックするようにしなければなりません。
3.読み心地の良い計画書を
補助金の計画書は、人間が読んで審査しています。ですから、読みやすさ・伝わりやすさを意識して作成することも重要です。
サブタイトルがついている、項目立てを見るだけで、何が書かれているか分かる、1つ1つの文章がコンパクト、画像・表・箇条書きが適切に使われている。こういう資料は、内容がすいすい頭に入ってくるので、理解しやすいです。だから、採択されやすい。
一方、長文が続く、この段落が何のためにあるのか分からない、文字のサイズやフォントがバラバラ、画像が唐突に出てくる。
こんな資料は、読んでいても苦痛で、内容が頭に入ってきません。採択も、されづらいことでしょう。
太字・改行なども駆使して、分かりやすい文章・見やすいレイアウトの、読み心地の良い計画書を目指します。
小規模事業者持続化補助金
1.本補助金の目的
本補助金の目的 公募要領を整理すると、以下の内容が書かれています。
- 制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組
- 地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図る
つまり、本補助金の計画書では、「外部環境を創意工夫で克服して、雇用や成長につなげていく」つもりであることをアピールしなければなりません。
なお、「雇用」は、すぐに挑戦しなければならないわけではありません。「中長期的に目指していく」といった目標で問題ありません。
2.本補助金の計画書の作り方
計画書の書式は、一般型・創業型で全く異なりますが、計画書に求めらる内容は、実はほとんど同じです。
「企業概要」のパートでは、丁寧に「現状分析」をして、「課題」をあぶりだします。なお、書くべき現状は、申請する事業についてだけ書けばよいわけではありません。「全事業の中で、現状の課題はこれなので、補助金でここの課題を克服する」そういうストーリーになっている必要があります。
「強み・弱み」「経営方針・目標・今後のプラン」の部分は、全体を上手に組み立てて、しっかり「SWOT分析」ができている状況にしなければなりません。
強みを活かしたいのか、弱みを克服したいのか、機会に対応したいのか、脅威を緩和しておきたいのか。方針によっても構成は変わります。テンプレートなどに頼らず、柔軟に、丁寧に作成しなければなりません。
3.計画書を添削してみると…
本補助金では、「内容が足りない計画書」と「文章量は多いものの、一般論が多くて、中身が頭に入ってきづらい計画書」を添削することが多いです。
良い計画書は、項目立てだけ見ても、内容がしっかり伝わるものです。
審査の人に、短くて分かりやすい文章で、しっかり理解してもらいたいところです。その上で、必要に応じて、画像や表などで、さらに分かりやすくなるように補っていきます。
私たちの計画書添削は、コメントが必要なぐらい書けている場合、費用は頂いておりません。コメントする場合でも、2200円から、最短1時間程度でご案内しています。
計画書の作成・添削、いつでも承っております。ぜひ、私たちの経験・ノウハウをご活用ください。
小規模事業者持続化補助金の目的
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(物価高騰、賃上げ、インボイス制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
本補助金事業は、小規模事業者等が自ら策定した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
小規模事業者持続化補助金の審査基準
経営計画・補助事業計画について、以下の項目に基づき加点審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択を行います。
①自社の経営状況分析の妥当性
- 自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みや弱みも適切に把握しているか。
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
- 経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みや弱みを踏まえているか。
- 経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)や顧客ニーズを捉えたものとなっているか。
③補助事業計画の有効性
- 補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
- 販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。
- 補助事業計画には、技術やノウハウ、アイディアに基づき、ターゲットとする顧客や市場にとって、新たな価値を生み出す商品、サービス、又はそれらの提供方法を有する取組等が見られるか。
- 補助事業計画には、デジタル技術を有効的に活用する取組が見られるか。
④積算の透明・適切性
- 補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。
- 事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。
小規模事業者持続化補助金の公式記載例
計画書の作成例(創業型・企業概要)
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計画書の作成例(創業型・SWOT分析)
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計画書の作成例(創業型・補助事業の効果)
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ものづくり補助金
1.本補助金の目的
公募要領には、以下の内容が書かれています。
中小企業者等の生産性向上や持続的な賃上げに向けた、革新的な新製品・新サービスの開発や海外需要開拓に必要な設備投資等を支援します。
つまり、本補助金の計画書では、「革新的な新製品・新サービス」で「持続的な賃上げ」を目指すことをアピールする必要があります。
2.本補助金の計画書の作り方
本補助金の計画書は、「参考様式」の指示と字数制限を守っていけば、完成させることはできます。
「参考様式」をちょっと見ただけの方には、比較的簡単な補助金に見えるかもしれません。しかし、本補助金の採択率は35%程度。実は、かなり手間のかかる部類の補助金です。
何に手間がかかるのか、簡単に見ていきましょう。
まず、本「参考様式」は、他の項目と、内容が重複して見える部分があります。計画書を添削すると、「別の場所にも同じことが書いてある」といったことがよくあります。
しかし、いわゆる重複項目はありません。ですから、「別の場所にも同じことが書いてある」場合には、書くべき内容を、まだまだ狙い切れていないのです。
また、「今回の事業の革新性・差別化」の項目は、1000字では到底書ききれないような内容を要求されています。ここを、いかに上手に整理し、足りない部分をA4 5枚の補足資料で補うかも、採否に大きく関わっていると考えられます。
3.計画書を添削すると…
本補助金で拝見した計画書には、以下のような計画書が多いです。
・一般論中心で、他の会社にも同じことが言えそう
・革新というより斬新、技術のアピールばかり
本補助金の採択率は低いですから、斬新な取り組みでなければ、採択されないと思っている人が多いようで、斬新さ・技術力・社会的価値のアピールに偏っている計画書が多いです。
ただ、「ものづくり補助金」の審査は、「特許権」の審査ではありません。「従来はこうだったものが、事業計画によってこんな風に実現できる」としっかり説明できれば、「革新性」は十分アピールできるのです。
審査の対象は、「事業計画」ですから、自社及び自社の商品・サービスの魅力だけでなく、従来の課題や市場ニーズなども、丁寧に作文するようにしなければなりません。
ものづくり補助金の目的
1.補助事業の目的
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下「本補助金」という。)は、中小企業・小規模事業者(以下「中小企業者等」という。)が今後複数年にわたる相次ぐ制度変更に対応するため、生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓を行う事業(以下「本事業」という。)のために必要な設備投資等に要する経費の一部を補助する事業(以下「本補助事業」という。)を行うことにより、中小企業者等の生産性向上を促進し経済活性化を実現することを目的とします。
2.補助事業の概要
中小企業者等の生産性向上や持続的な賃上げに向けた、革新的な新製品・新サービスの開発や海外需要開拓に必要な設備投資等を支援します。
ものづくり補助金の審査基準
審査項目1:補助事業の適格性
- 公募要領に記載の対象者、対象事業、対象要件等を満たしているか。
審査項目2:経営力
- 本事業により実現したい経営目標が具体化されているか。
- 市場・顧客動向を始めとした外部環境と、自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)等にかかる強み・弱みの内部環境を分析したうえで事業戦略が策定され、その中で、本事業が効果的に組み込まれているか。会社全体の売上高に対する本事業の売上高が高い水準となることが見込まれるか。
審査項目3:事業性
- 本事業により高い付加価値の創出や賃上げを実現する目標値が設定されており、かつその目標値の実現可能性が高い事業計画となっているか。
- 本事業の課題が明確化され、課題に対する適切な解決方策が示されているか。
- 本事業により提供される新製品・新サービスや海外需要開拓の対象となる市場の規模や動向の分析がされているか。当該市場は今後成長が見込まれるか。
- 本事業により提供される新製品・新サービスや海外需要開拓が顧客に与える価値は何か。顧客ターゲットが明確か(顧客の特徴(属性・商圏等)が具体的に特定できているか)。顧客ニーズの調査・検証がされているか(対価を支払ってでも本事業により提供される新製品・新サービスを選択したいと考える顧客がどの程度存在するか)。本事業により提供される新製品・新サービスが顧客から選ばれる理由を理解して
いるか。 - 本事業により提供される新製品・新サービスと競合する他社製品・サービスや代替製品・サービスに関する分析がされているか。競合する他社製品・サービスや代替製品・サービスに対して、本事業により提供される新製品・新サービスは差別化がされ、優位性を有しているか。
※グローバル枠のみ
- 海外展開等に必要な実施体制や計画が明記されているか。また、海外事業に係る専門性を申請者の遂行能力又は外部専門家等の関与により有しているか。
- 事前の十分な市場調査分析を行った上で、競争力の高い製品・サービス開発となっているか。
- 国内の地域経済に寄与するものであるか。また、将来的に国内地域での新たな需要や雇用を創出する視点はあるか。
- ブランディング・プロモーション等の具体的なマーケティング戦略が事業計画書に含まれているか。
審査項目4:実現可能性
- 本事業に必要な技術力を有しているか。また、当該技術力が競合する他社と比較してより優位な技術力か。
- 本事業に必要な社内外の体制(人材、専門的知見、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、本事業を適切に遂行できると期待できるか。また、金融機関等からの十分な資金調達が見込まれるか。
- 本事業の事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か。
- 本事業は投入する補助金交付額等に対して、想定される売上・収益の規模等の費用対効果が高いか。また、本事業の内容と補助対象経費とが整合しており、費用対効果が明確に示されているか。
審査項目5:政策面
- 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等や雇用に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長(大規模災害からの復興等を含む)を牽引する事業となることが期待できるか。
- 異なるサービスを提供する事業者が共通のプラットフォームを構築してサービスを提供するような場合など、単独では解決が難しい課題について複数の事業者が連携して取り組むことにより、高い生産性向上が期待できるか。異なる強みを持つ複数の企業等(大学等を含む)が共同体を構成して製品開発を行うなど、経済的波及効果が期待できるか。また、事業承継を契機として新しい取り組みを行うなど経営資源の有効活動が期待できるか。地域の持続的発展に寄与することが期待できるか。
- 先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、環境に配慮した事業の実施、経済社会にとって特に重要な技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、我が国のイノベーションを牽引し得るか。
- 成長と分配の好循環を実現させるために有効な投資内容となっているか。
- 米国の追加関税措置により大きな影響を受ける事業者であること。
計画書の作成例(革新性の要点)
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中小企業省力化投資補助金
1.本補助金の目的
公募要領には、以下の内容が書かれています。
・人手不足解消に効果があるデジタル技術等を活用した専用設備
・付加価値額や生産性向上を図る
・賃上げにつなげる
つまり、本補助金の計画書では、人手不足・専用設備・賃上げといった要素をしっかり説明する必要があるのです。
2.本補助金の計画書の作り方
本補助金の計画書は、まずは様式3「省力化指数」から作ります。省力化指数は、なるべく「1」になるように上手に組み立てたいところです。
業務フローが出来上がって、採択される計画書が作れるとなったら、今度は「参考様式」を使って、計画書を作成します。
計画書の1ページ目は、「参考様式」をほとんど変えずに使います。しかし「参考様式」は、余分な外枠があったり、項目が中途半端に細かかったりするので、2ページ目以降は、事業内容によって、項目を柔軟に調整しながら作成していく方が良いです。
実際の採択事例では、A4 7~10枚程度で採択されています。フォントはUDゴシックの9~10を使っています。参考まで。
3.計画書を添削してみると…
皆さん、「省力化指数」の作り方に、苦しんでいます。添削させて頂いたお客様の多くが、単なる業務時間の羅列になっており、改善させて頂いています。
「省力化指数」の組み立てで大切なことは、「人の動きがイメージしやすい業務フローになっていること」と「分かりやすいビフォーアフターであること」です。これは補助金に限らず、システム開発・業務改善でも同じです。
多くの中小企業では、業務フローを作る機会は少ないかと思います。
私たちは、元々システム開発などを多数支援してまいりましたし、自社事業でも「ものづくり補助金」に、アプリ開発で採択されております。
添削サービスのみでも、「省力化指数」を大きく改善できる可能性がございます。ぜひ私たちの経験・ノウハウをお役立てくださいませ。
中小企業省力化投資補助金の目的
中小企業省力化投資補助事業(一般型)(以下「本事業」という。)は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等が IoT・ロボット等の人手不足解消に効果があるデジタル技術等を活用した専用設備を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、省力化投資を促進して中小企業等の付加価値額や生産性向上を図るとともに、賃上げにつなげることを目的とします。
中小企業省力化投資補助金の審査基準
(1) 補助対象事業としての適格性
公募要領に記載の対象事業、 対象者、 申請要件、 補助率等を満たすか。 なお、「1-1. 中小企業省力化投資補助事業(一般型)の目的」に沿わない事業は対象外となります。
(2) 技術面
省力化指数や投資回収期間、 付加価値額、 オーダーメイド設備の4つの観点について評価します。
- 省力化指数が高い取組であることが示されており、 その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
- 投資回収期間が短い取組であることが示されており、 その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
- 付加価値額の年平均成長率が大きい案件であることが示されており、 その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
- 人手不足の解消に向けて、 デジタル技術等を活用した専用設備 (オーダーメイド設備) 等の導入等を行う事業計画であることが示されているか。 また、汎用設備であっても、 事業者の導入環境に応じて周辺機器や構成する機器の数、 搭載する機能等が変わることや、 省力化に資する汎用設備を組み合わせて複数導入することでより高い省力化効果や付加価値を生み出すことが示されているか。
(3) 計画面
スケジュール等が具体的か、 企業の収益性、 生産性、 賃金が向上するかを以下の観点から評価します。
- 補助事業実施のための社内外の体制 (人材、 事務処理能力、 専門的知見等) や最近の財務状況、サイバーセキュリティ対策の状況等から、 補助事業を適切に遂行できると期待できるか。 金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか。
- 補助事業の成果が優位性や収益性を有し、かつ、 省力化による結果に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。
- 本事業により高い賃上げを実現する目標値が設定されており、かつその目標値の実現可能性が高い事業計画となっているか
- 補助事業を実施することにより、 部分的な省力化に留まらずに会社全体にシナジーや成果をもたらす取組みとなっているか。 具体的には、 補助事業で省力化された時間や労働力を高付加価値業務に振り向けることで賃上げにつながるような、会社全体における柔軟なリソースの最適化の観点をふまえた内容となっているか。 そのうえで「労働生産性」 「1人当たり給与支給総額」 等の算出根拠に妥当性があるか。
(4) 政策面
地域経済への貢献や、 我が国の経済発展のために国の経済政策として支援すべき取組であるかを評価します。
- 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、 地域の事業者等や雇用に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長 (大規模災害からの復興等を含む)を牽引する事業となることが期待できるか。
- 事業承継を契機として新しい取組を行うなど経営資源の有効活用が期待できるか。
- 先端的なデジタル技術、 ロボットの活用、 低炭素技術の活用、 環境に配慮した事業の実施、 経済社会にとって特に重要な技術の活用、 新しいビジネスモデルの構築等を通じて、 我が国のイノベーションを牽引し得るか。
- 革新的で優れた省力化技術を持つ中小事業者の製品(イノベーション製品)を導入する意欲的な取組を通じて、人手不足という我が国の社会課題を解決する製品の市場拡大に寄与することが期待できるか。
- 米国の追加関税措置により大きな影響を受ける事業者であるか。
計画書の作成例(ビフォーアフター)
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中小企業新事業進出補助金
1.本補助金の目的
公募要領を整理すると、以下の内容が書かれています。
・既存事業と異なる事業への前向きな挑戦
・新市場・高付加価値事業への進出を後押し
・企業規模の拡大
・付加価値向上を通じた生産性向上
・賃上げにつなげていく
つまり、本補助金の計画書では、単なる新事業への挑戦ではなく、企業規模の拡大や賃上げの実現性を、丁寧に説明しなければなりません。
2.本補助金の計画書の作り方
本補助金の計画書は、「参考様式」に従って、1つ1つ丁寧に作文していきます。そうすれば、一通り完成させることは可能です。
ただし、項目が非常に多くて、それだけでも大変です。そして、似たような項目がたくさんあるため、添削させて頂くと、「同じような内容のコピペ・書き換え」が多いです。
本補助金の採択率は、第1回37.1%です。このような計画書では、到底採択されません。
さらに、各項目に、PDFなどで添付資料を付けることができます。会社概要・商材の情報などを、400字の作文用紙1枚程度で説明するのです。到底説明しきれるものではありません。となると、ほとんどの項目で、補足資料を付けることになります。
そのため、本補助金の計画書作成は、審査基準を満たすことも大変ですが、そもそもかなりの体力が求められる補助金となっています。
3.計画書を添削してみると…
以下のような計画書が大半です。
・事業内容がそもそも採択されない
・同じような内容のコピペ・書き換えが多い
・他の会社にもあてはまるような一般論が多い
本補助金は、採択率がかなり低いですから、上記のような雑な計画書では、まず採択されません。
また、本補助金は、単なる新事業では、採択されません。このことは公募要領にも明記があります。
実際、事業再構築補助金で多く採択されていたようなフランチャイズ的な事業は、ほぼ壊滅です。「餃子」は3件、「サンド」「食パン」は0件、「ゴルフ」は2件と低調。採択事例はいずれも一般的なビジネスではない印象です。
一般的なビジネスに進出するとしても、その付加価値性の高さ・市場性の高さと、既存事業とのシナジーなどを、上手にアピールしなければ、まず採択されません。
中小企業新事業進出補助金の目的
中小企業等が行う、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出を後押しすることで、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的とします。
中小企業新事業進出補助金の審査基準
(1)補助対象事業としての適格性
- 本公募要領に記載する補助対象者、補助対象事業の要件、補助対象事業等を満たすか。
- 補助事業により高い付加価値の創出や賃上げを実現する目標値が設定されており、かつその目標値の実現可能性が高い事業計画となっているか。
- 付加価値額要件及び賃上げ要件において、基準値を上回る高い目標値が設定されている場合、高さの度合いと実現可能性を考慮して審査します。
(2)新規事業の新市場性・高付加価値性 <①と②は選択制>
①補助事業で取り組む新規事業により製造又は提供(以下「製造等」という。)する、製品又は商品若しくはサービス(以下「新製品等」という。)のジャンル・分野の、社会における一般的な普及度や認知度が低いものであるか。
- 補助事業で取り組む事業の内容が、新事業進出指針に基づく当該事業者にとっての新規事業であることを前提に、社会においても一定程度新規性を有する(一般的な普及度や認知度が低い)ものであることを求めます。
- 新製品等の属するジャンル・分野は適切に区分されているか。
- 新製品等の属するジャンル・分野の社会における一般的な普及度や認知度が低いものであるか。それらを裏付ける客観的なデータ・統計等が示されているか。
②同一のジャンル・分野の中で、当該新製品等が、高水準の高付加価値化・高価格化を図るものであるか。
- 補助事業で取り組む事業の内容が、新事業進出指針に基づく当該事業者にとっての新規事業であることを前提に、新製品等のジャンル・分野における一般的な付加価値等と比較して、高水準の高付加価値化を図るものであることを求めます。
- 新製品等のジャンル・分野における一般的な付加価値や相場価格が調査・分析されて
いるか。 - 新製品等のジャンル・分野における一般的な付加価値や相場価格と比較して、自社が製造等する新製品等が、高水準の高付加価値化・高価格化を図るものであるか。高付加価値化・高価格化の源泉となる価値・強みの分析がなされており、それが妥当なものであるか。
(3)新規事業の有望度
- 補助事業で取り組む新規事業が、自社がアプローチ可能な範囲の中で、継続的に売上・利益を確保できるだけの市場規模を有しているか。成長が見込まれる市場か。
- 競合分析を実施した上で、顧客ニーズを基に、競合他社と比較して、自社に明確な優位性を確立する差別化が可能か。
- 代替製品・サービスを含め、比較する競合が適切に取捨選択された上で、網羅的に調査されているか。
- 顧客ニーズを踏まえ、競合他社と比較してどのような点で自社が優位であるか、差別化できるかが明らかか。
(4)事業の実現可能性
- 事業化に向けて、中長期での補助事業の課題を検証できているか。また、事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か。
- 最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。
- 事業経費や補助対象経費が真に事業目的の達成のために必要な額か。
- 補助事業を適切に遂行し得る体制(人材、事務処理能力等)を確保出来ているか。第三者に過度に依存している事業ではないか。過度な多角化を行っているなど経営資源の確保が困難な状態となっていないか。
(5)公的補助の必要性
- 川上・川下への経済波及効果が大きい事業や社会的インフラを担う事業、新たな雇用を生み出す事業など、国が補助する積極的な理由がある事業はより高く評価。
- 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規模、生産性の向上、その実現性、事業の継続可能性等)が高いか。
- 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域やサプライチェーンのイノベーションに貢献し得る事業か。
- 国からの補助がなくとも、自社単独で容易に事業を実施できるものではないか。
(6)政策面
- 経済社会の変化(関税による各産業への影響等を含む)に伴い、今後より市場の成長や生産性の向上が見込まれる分野に進出することを通じて、日本経済の構造転換を促すことに資するか。
- 先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、経済社会にとって特に重要な技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、我が国の経済成長・イノベーションを牽引し得るか。
- ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。
- 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより、大規模な雇用の創出や地域の経済成長(大規模災害からの復興等を含む)を牽引する事業となることが期待できるか。
(7)大規模な賃上げ計画の妥当性(賃上げ特例の適用を希望する事業者に限る)
- 大規模な賃上げの取組内容が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
- 一時的な賃上げの計画となっておらず、将来にわたり、継続的に利益の増加等を人件費に充当しているか。
計画書の作成例(補足資料)
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2.計画書の作成
3.計画書の添削
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